「赤ちゃんがなかなか寝てくれない」、「おしゃぶりに頼ってばかりは良くないかな…」
おしゃぶりは赤ちゃんを落ち着かせる頼もしいアイテムです。
一方で、寝かしつけ時にも使用していいのか、疑問を持っている方も少なくありません。
本記事ではそのような疑問にお答えします。
おしゃぶりでの入眠のデメリット
おしゃぶりで入眠する主なデメリットは以下の2点です。
- クセになってやめられなくなる
- 歯並びへの影響
クセになってやめられなくなる
おしゃぶりをしながらの入眠は、クセになる可能性があります。
一度クセがついてしまうと、就寝時に必ずおしゃぶりを与えなければならなくなります。
例えば、外出時におしゃぶりを忘れてしまった場合、赤ちゃんがなかなか眠れなくなってしまうかもしれません。
このように赤ちゃんがおしゃぶりに依存することで、周りの家族の対応が大変になるリスクがあります。
歯並びへの影響
おしゃぶりでの入眠は、歯並びに悪影響を与える場合があります。
おしゃぶりを使うことで、通常時と口の中の圧力が変わり、上下の歯が前後に移動することがあります。
また、おしゃぶりの使用によって唾液の流れが阻害されることもあります。
唾液には虫歯を予防する役割がありますが、おしゃぶりの使用によって唾液の分泌量が減少し、虫歯のリスクが高まる可能性があります。
このようにおしゃぶりを使用し続けることで、歯並びに悪影響を与える可能性があることを踏まえつつ、使用する時間や頻度に気をつけましょう。
おしゃぶりでの入眠のメリット
おしゃぶりで入眠する主なメリットは以下の2点です。
- 寝かしつけが楽になる
- 乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスク低下
寝かしつけが楽になる
おしゃぶりを使って寝かしつけをすることの最大のメリットは、寝かしつけが楽になることです。
赤ちゃんはおしゃぶりを咥えることで、落ち着くことができます。
おしゃぶりを使うことで赤ちゃんの舌や顎の運動が促されてリラックスでき、自然と眠りにつくことができます。
スムーズな入眠は、赤ちゃんの睡眠時間を確保するためにも非常に重要です。
乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスク低下
おしゃぶりを使っての入眠は、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを低下させる効果があると言われています。
乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、それまで元気だった赤ちゃんが、睡眠中に突然死してしまう病気です。
米国小児学会が発表している乳幼児突然死症候群リスクを減らすための睡眠環境のガイドラインでは、おしゃぶりの使用がリスク低減に有効であることが示されています。
出典:Sleep-Related Infant Deaths: Updated 2022 Recommendations for Reducing Infant Deaths in the Sleep Environment
入眠時に安心しておしゃぶりを使う工夫
おしゃぶりは、赤ちゃんに落ち着きや安心感を与える効果がありますが、使い方には注意が必要です。
以下で安心しておしゃぶりを使うための工夫を紹介します。
適切なサイズのおしゃぶりを選ぶ
赤ちゃんの安全性・快適さの面からも、適切なサイズのおしゃぶりを使用することは重要です。
- 大きすぎるおしゃぶり:
赤ちゃんの歯に圧力がかかってしまう可能性がある - 小さすぎるおしゃぶり:
赤ちゃんがしっかりとくわえることができず、落ちてしまったり、誤飲のリスクがある
また素材も重要です。
赤ちゃんの口に優しくフィットするシリコン製のおしゃぶりがおすすめです。
シリコンは耐久性があり、清潔に保つこともできます。
安全なおしゃぶりを選ぶ
赤ちゃんの健康と安全を守るためにも、安全なおしゃぶりを選ぶ必要があります。
最も安心なのは、ST基準 (玩具安全基準)に適合していることが示されている商品を選ぶことです。
ST基準は、「安全面に注意して作られたおもちゃ」であることを日本玩具協会が認めた証です。
ただし、表示は義務ではないため、不安な場合はメーカーに問い合わせてみると良いでしょう。
紐が付いていないタイプがおすすめ
就寝時に使う場合は、紐がついていないおしゃぶりを選びましょう。
紐がついていると、赤ちゃんが寝返りを打ったときに紐が首に絡まり、窒息を引き起こす可能性があります。
紐の代わりに、おしゃぶりについている輪やストラップを使っておしゃぶりを持ちやすくすることもできます
基本的に紐は落下防止が目的となっているので、寝かしつけで使う目的であれば不要でしょう。
入眠時におすすめのおしゃぶり
入眠時の利用におすすめのおしゃぶりをご紹介します。
入眠ナビ(Combi)
大手メーカーのCombiが販売している入眠用のおしゃぶりです。
外れにくく、頬にも跡がつきづらい安心設計です。
小児歯科専門医監修なので、歯への負担も少なくなっています
年齢別に分かれているので、その点を確認の上、購入ください。
おしゃぶり3ヶ月以上(ピジョン)
歯並びへの影響を考えた小児歯科医 井上美津子先生監修のおしゃぶりです。
素材にもこだわっているため、長時間の使用でも負担が小さいのが特徴です。
よりしっかりしたものを選びたいという方にはこちらがお勧めです。
入眠時のおしゃぶりをやめさせる方法
入眠時のおしゃぶりをやめさせるポイントは以下です。
- 徐々に頻度を下げる
- 他の寝かしつけ法を導入する
- 安心感を与える
徐々に頻度を下げる
おしゃぶりは、徐々に使用頻度を減らしていくことが重要です。
急にやめさせると赤ちゃんがストレスを感じます。
例えば、まずはお昼寝の時の利用をやめるなど、徐々に減らしていくと良いでしょう。
他の寝かしつけ法を導入する
おしゃぶりを外す代わりに他の寝かしつけ方法を取り入れることも有効です。
例えば、赤ちゃんを揺らしてあやす、おんぶしてあやす、お話しをしてあやすなど、赤ちゃんがリラックスできる方法を試してみましょう。
このような寝かしつけ法に慣れることで、おしゃぶりに頼らずに寝ることができるようになります。
安心感を与える
おしゃぶりを外すときには、赤ちゃんに安心感を与える必要があります。
例えば、おしゃぶりを使わない代わりに、お気に入りのぬいぐるみや母親の匂いのする布などと一緒に寝かせると、安心して眠れるケースもあります。
よくある質問と回答
おしゃぶりに関するよくある質問にお答えします。
おしゃぶりでの入眠はいつまで続けていい?
特に大きな問題がなければ、子供が自然に卒業するまで続けても問題ありません。おしゃぶりをやめるタイミングには個人差があります。子供の成長や発達によって、おしゃぶりに頼らなくても自然と入眠できるようになるケースも少なくありません。
1日でどれくらいおしゃぶりをしていても大丈夫?
明確な基準はありませんが、一般的に3時間以内を目安にするとよいと言われています。就寝時におしゃぶりを使用している場合は、その分日中の使用時間を抑えるなど、調整してみましょう。
まとめ:おしゃぶりでの入眠はデメリットもあるが特段問題なし
本記事では、おしゃぶりで入眠するメリットやデメリット、安全に使うためのポイントなどを解説しました。
おしゃぶりで入眠するデメリット:
・クセになってやめられなくなる
・歯並びへの影響
少なからずデメリットもありますが、それほど気にする必要はありません。
長い子育て期間、親子ともに健やかに過ごせるよう、適度におしゃぶりも活用してきましょう。
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