「スピーキングが苦手」、「頭の中で英語のまま考えられるようになりたい」
英語脳とは、英語を日本語に変換せずに英語のまま理解し、受け答え可能な脳の状態です。
子供には早くから英語を教えて英語脳にしたいと考える人も少なくありません。
ただ、英語脳にも実はデメリットがあります。
詳しく解説します。
英語脳のデメリット
英語脳の主なデメリットは以下です。
- 母国語の習得が中途半端になるリスク
- 習得に時間がかかる
- 学習時のストレス
母国語の習得が中途半端になるリスク
特に子供が英語脳を目指す場合、母国語も英語も中途半端な習得になる「ダブルリミテッド」のリスクがあります。
ダブルリミテッドとは、母国語と英語、両方の能力が制限されている状態を指します。
両方の学習が中途半端となってしまった結果、どちらの言語も流暢に使えなくなる恐れがあります。
例えば、受動的な学習ばかりを続けて実践的な会話能力を鍛えないと、理解は進むものの、実際に話すことや書くことに苦手意識が残ります。
その結果、完全に新しい言語を習得することなく、元々の言語能力もおろそかになる場合があります。
ダブルリミテッドを防ぐためには、バランスの取れた学習方法が求められます。
習得に時間がかかる
英語脳を作るには、かなりの時間がかかります。
新しい語彙や文法規則を理解し、それらを自然に使えるようにするためには、長期間の訓練や経験が不可欠です。
例えば、日常的に使われる基本的な会話フレーズをマスターするのに、初心者は数ヶ月以上要することは珍しくありません。
英語脳を形成するには根気よく続けることが必要であり、すぐに達成できるものではないこと理解しておく必要があります。
学習時のストレス
英語脳を目指す過程で、人によってはストレスを感じることがあります。
多くの時間学習しているにも関わらず、なかなか母国語レベルに達しない。
そのような状況にストレスを感じる人は少なくありません。
正しい学習方法と心構えでストレスを管理することが重要です。
英語脳のメリット
英語脳の主なメリットは以下です。
- 英会話がスムーズになる
- 英語学習が早くなる
- 受験で有利になる
英会話がスムーズになる
英語脳を身につけると英会話が格段にスムーズになります。
これは、頭の中での言語変換の手間がなくなるためです。
、母国語から英語への翻訳が不要となり、直接英語で応対できるようになります。
例えば、英語脳ができている人は、ネイティブスピーカーの早口の質問にも返答できます。
また、ジョークやイディオムをその場で理解し、適切なリアクションができるようになります。
英語脳は不要という人もいますが、コミュニケーションの質は確実に向上します。
また流暢さだけでなく、言語を通じた深い理解にもつながるのです。
英語学習が早くなる
英語学習が早くなるのは英語脳を持っている人の大きなメリットです。
英語への対応力が向上した結果、学習のスピードが上がります。
例えば、日常的な会話を聞き取ることが容易になり、新しい言い回しやフレーズを迅速に取り入れることができるようになります。
また、読解力も同様に向上し、複雑な文章を素早く理解する能力が育ちます。
テストや課題などで新しい単元を学ぶ際にも、先取りして学んだ知識がベースとなり、他の人と比べて学習が楽になるでしょう。
受験で有利になる
英語脳を持つことは受験において、大きなアドバンテージとなります。
特に大学入試では、他の受験生に大きな差をつけることができます。
例えば、長文読解や聞き取り問題では、内容を迅速に把握し正確に理解する必要があります。
英語脳の人は、洗練された読解スキルによって速読が可能です。
また、言葉の意味だけでなく文脈からの推測も得意なため、難解な問題にも柔軟に対応できます。
勉強した内容を深く理解し、試験の時間制限の中でも力を最大限に発揮することができるため、受験対策として英語脳を育てる意義は非常に大きいと言えるでしょう。
英語脳になる学習法
英語脳を実現するための具体的な学習法として、効果的な3つの方法をご紹介します。
これらのトレーニングを習慣的に行うことで、英語脳に近づくことができます。
ディクテーション
ディクテーションとは、英語の音声を聞き取って書き起こす学習法です。
ディクテーションは、英語脳を育成する上で非常に有効です。
リスニング能力の向上に加え、文法や語彙の知識を自然かつ実践的に鍛える方法だからです。
大人であれば、例えばTED Talksやポッドキャストを用いて日常的にディクテーションを行うことで、自然な英語表現や新しい単語に触れる機会が増えます。
言語感覚が磨かれ、リスニングとライティングの両方に役立つ技能が身につきます。
ディクテーションの練習は地道かつ反復が必要であり、短期間での結果は得られづらいかもしれません。
それでも、長期的にはディクテーションの練習は英語脳を形成する上で非常に有効な手段だと言えます。
シャドーイング
シャドーイングとは、英語の音声を聴きながら、真似をして発音する学習法です。
リスニング能力の向上だけでなく、発音やイントネーション、リズムを真似することで自然な英語が身につきます。
ネイティブスピーカーの音声を聞きながら同時に話すことで、発音のパターンや文のリズムを体で覚えることができます。
また、ある程度のスピードで練習を重ねることで、リスニングとスピーキングの両方においてリアルタイムの処理能力が養われます。
英語を使う環境に身を置く
英語を日常的に使う環境に身を置くことは、英語脳を形成する上で極めて効果的です。
具体的には、英語が公用語の職場に就職する、海外の大学や言語学校に留学する、英会話サークルに参加するなどが考えられます。
また、英語圏でのボランティア活動やホームステイなども大いに役立つでしょう。
例えば、国際的なプロジェクトに参加することで、毎日のコミュニケーションが英語になります。
その結果、英語を思考の中で自然に使うようになり、英語脳を効率的に養成することができるのです。
英語圏に身を置けない状況の場合、この方法が難しいと感じる方もいるかもしれませんが、外国の講師が運営するオンラインスクールへの参加なども1つの解決策となります。
英語脳に関するよくある質問
英語脳に関するよくある質問にお答えします。
大人でも英語脳になれる?
大人になっても英語脳になることは可能です。
言語能力は年齢に関わらず、継続した努力と正しい学習方法により発展します。
例えば、毎日英語に触れることを習慣化した人は、少しずつ理解力や会話力を向上させ、英語脳を育んでいます。積極的に英語の環境に身を投じることで、大人も子供のように柔軟に英語を身につけることができるのです。
英語脳を作るにはどれくらい時間がかかる?
英語脳を作るのに必要な時間は、個人差があるため一概には言えません。ただ少なくとも1年以上の努力が必要だと思っておいた方が良いでしょう。
例えば、英語圏の国で生活している人は、日常のコミュニケーションや現地のメディア通じて、比較的スピーディーに英語脳になっていきます。
英語脳とはどのような感覚?
英語脳が形成されると、英語のフレーズがそのまま意味として理解できるようになります。
また日本語には訳しづらいニュアンスも自然と感じ取れるようになります。
例えば、ネイティブがよく使う表現やイディオムがスムーズに理解でき、自然と会話に取り入れることができるようになります。
また、英語のジョークを聞いても直感的にそのユーモアを理解できるようになります。
まとめ:英語脳はデメリットよりもメリットが多い
本記事では、英語脳を身につけるメリットやデメリット、その学習法について解説しました。
習得するのは簡単ではありませんが、実際には多くのメリットがあるので、ぜひ学習にチャレンジしてみましょう。
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